複線図の描き方(5ステップ)
例として「電源+片切スイッチ+ランプレセプタクル(1灯)」の複線図を描いてみます。
お題(単線図)
「電源」「スイッチ(イ)」「ランプレセプタクル(イ)」が線でつながっています。この線1本を、実際の電線に置き換えていきます。
ステップ1:器具を配置する
まず単線図と同じ位置に、電源・スイッチ・負荷の記号を置きます。負荷(ランプレセプタクル)は受金側(W)と中心側(B)の2つの端子を意識します。
ステップ2:接地側電線(白)を引く
電源の接地側(白)から、スイッチを通さずに負荷の受金(W)へ配線します。
ステップ3:非接地側電線(黒)を引く
電源の非接地側(黒)から、スイッチの片方の端子へ配線します。
ステップ4:スイッチから負荷へ
スイッチのもう片方の端子から、負荷の中心端子(B)へ配線します(当サイトの図では赤)。
ステップ5:接続点を打つ
電線どうしがつながる箇所に黒丸(●)を打ちます。これで完成です。
完成図
- 白線は電源から受金へ直行(スイッチを通らない)
- 黒線は電源からスイッチへ
- スイッチの出口から中心端子へ
この順番(接地側 → 非接地側 → スイッチ → 負荷)を守れば、点滅回路は迷わず描けます。
間違えやすい例:受金と中心が逆
次の図は、白と赤(スイッチから来る線)のつなぎ先が入れ替わっています。
電球はこれでも点灯します。しかし、スイッチを切っても受金(ねじ部)に電圧が残るため、電球を交換するときに感電する危険があります。見た目では気づきにくいので、技能試験では極性の誤りは欠陥(不合格)になります。「白は受金へ」をステップ2で必ず守りましょう。
応用:3路スイッチ回路を描く
2か所から1つの照明を点滅させる3路スイッチ回路も、同じ順番で描けます。違うのは、スイッチどうしの間に旅行線が2本入ることだけです。
- 器具を配置する:電源、3路スイッチ2個、ランプレセプタクルを置く。3路スイッチには0番(共通)・1番・3番の3つの端子がある。
- 白を引く:電源の白を、スイッチを通さずに受金へ。ここは点滅回路と同じ。
- 黒を引く:電源の黒を、1つ目の3路スイッチの0番へ。
- 旅行線を引く:1つ目と2つ目の3路スイッチの1番どうし・3番どうしを2本でつなぐ。
- 負荷へ:2つ目の3路スイッチの0番から、ランプレセプタクルの中心へ。
旅行線が1本しかないと、スイッチの向きの組み合わせによっては点灯しません。また、0番と1番・3番を取り違えると、2か所からの点滅が正しく切り替わらなくなります。
描いたあとに確認する4つのポイント
複線図を描き終えたら、施工に入る前に次の4点を指でたどって確認します。技能試験で欠陥になりやすい誤りは、ほとんどがここで見つかります。
- 白はスイッチを通らずに、すべての受金・W側・コンセントのW端子へ届いているか
- 黒は、すべてのスイッチの電源側(3路スイッチなら電源側の1個の0番)とコンセントへ届いているか
- スイッチの数だけ返り線があり、それぞれ単線図どおりの負荷へ行っているか(3路・4路なら旅行線の本数も)
- ボックス間の電線の本数と、接続点ごとの電線の本数が数えられるか(リングスリーブ・差込形コネクタの選択に使う)
4つ目の数え方は、電線本数の数え方とリングスリーブの選び方で詳しく解説しています。