リングスリーブの選び方 早見表|刻印○・小・中と差込形コネクタ

最終更新:2026年10月16日 最終確認:2026年10月17日

技能試験では、ジョイントボックスの中で電線どうしをつなぐとき、リングスリーブ(電線を束ねて工具で圧着する金属の筒)か差込形コネクタ(電線を差し込むだけでつながる部品)を使います。どちらを使うかは試験問題の施工条件で指定されます。

リングスリーブは、つなぐ電線の太さと本数で、大きさ(小・中・大)と圧着マーク(工具で付く刻印。○・小・中・大)が決まります。選び間違いは欠陥(不合格)になるので、表で覚えておきましょう。

早見表(第二種の技能試験で使う範囲)

一般財団法人 電気技術者試験センターが示している JIS C 2806 の組み合わせのうち、第二種の技能試験で使う1.6mmと2.0mmの範囲をまとめました。「刻印」は圧着マークのことです。

スリーブ 刻印 1.6mmだけ 2.0mmだけ 太さが混在
小 ○ 2本 - -
小 小 3〜4本 2本 2.0mm1本+1.6mm1〜2本
中 中 5〜6本 3〜4本 2.0mm1本+1.6mm3〜5本
2.0mm2本+1.6mm1〜3本
2.0mm3本+1.6mm1本

覚え方のポイントは次の3つです。

  • 1.6mm×2本だけが「○」。同じ「小」のスリーブでも、ほかの組み合わせは刻印「小」になります。
  • 2.0mmは1.6mmの「約2本分」と考えると、「小」と「中」の境目がつかみやすくなります。1.6mm換算で4本分までが「小」、5本分からが「中」です(例:2.0mm×2本=4本分で「小」、2.0mm1本+1.6mm3本=5本分で「中」)。
  • 電源から来る線はたいてい2.0mmです。電源とつながる接続点は「○」にならないと覚えておくと、取り違えを防げます。

リングスリーブ判定ツール

本数を選ぶと、リングスリーブと圧着マーク、差込形コネクタの種類を表示します。

リングスリーブ判定ツール

差込形コネクタの選び方

差込形コネクタは電線の太さに関係なく、本数で選びます。2本なら2本用、3本なら3本用、4本なら4本用です。

心線は、コネクタの先端から見えるまでまっすぐ差し込みます。コネクタの側面に付いているストリップゲージ(むく長さの目盛り)に合わせて被覆をむくと、適切な長さになります。

接続点ごとの数え方

リングスリーブの判断は、ボックス全体ではなく接続点(1か所の束)ごとに行います。手順は次のとおりです。

  1. 複線図を描き、ボックスの中の接続点(●)を1つずつ確認する。
  2. その接続点に集まる電線を、太さ別(1.6mm/2.0mm)に数える。電源からのケーブル(VVF2.0)は2.0mm、器具へのケーブル(VVF1.6)は1.6mmのことが多い。
  3. 早見表に当てはめる。

実例:電源・照明・コンセントの接地側(白)

電源から2.0mmの白が1本、照明器具2か所とコンセントへ1.6mmの白が3本。合わせて2.0mm×1本+1.6mm×3本なので、リングスリーブは中、圧着マークは中です(差込形コネクタなら4本用)。

実例:スイッチから照明への返り線

スイッチから来る線と照明器具へ行く線が、どちらも1.6mm。1.6mm×2本なので、リングスリーブは小、圧着マークは○です。

当サイトの候補問題の複線図(No.1〜No.13)では、各問題のボックスごとに、接続点ごとのリングスリーブと差込形コネクタを一覧にしています。たとえばNo.10は接地側に「中」が必要になる例、No.9は2.0mmが2本入って「中」になる例です。

欠陥になる圧着ミス

試験センターが公表している「欠陥の判断基準」のうち、リングスリーブと差込形コネクタに関わるものを、わかりやすく言い換えて整理しました。

リングスリーブの選び方・圧着

  • リングスリーブの大きさや圧着マークを間違えた
  • スリーブを割ってしまった、先端や末端で圧着マークの一部が欠けた
  • 1つのスリーブに圧着マークが2つ以上ある(押し直し)
  • 1か所の接続に2個以上のスリーブを使った
  • 絶縁被覆の上から圧着した

心線の処理

  • スリーブを上から見て、心線の先端が1本でも見えない
  • スリーブの上端から心線が5mm以上出ている(切りそろえ忘れ)
  • 被覆のむき過ぎで、スリーブの下端から心線が10mm以上見えている
  • ケーブルの外装(シース)のはぎ取り不足で、絶縁被覆が20mm以下しかない

差込形コネクタ

  • コネクタの先端を真横から見て、心線が見えない(差し込み不足)
  • コネクタの下端を真横から見て、心線が見える(むき過ぎ)

圧着工具は、握りが黄色のリングスリーブ用(JIS C 9711 適合品)を使います。圧着端子用の工具(握りが赤やオレンジのもの)で圧着すると、刻印が数字になって欠陥になります。

まとめ

  • リングスリーブは「太さ×本数」で決まる。接続点ごとに数える。
  • 1.6mm×2本だけが「○」。2.0mmが入ると「○」にはならない。
  • 差込形コネクタは本数だけで選ぶ。
  • 選び間違い・押し直し・心線の出過ぎは、どれも一発で欠陥。

→ 電線本数の数え方 / 候補問題13問の複線図とボックス内の接続 / 複線図の描き方(5ステップ)


早見表と欠陥の条件は、一般財団法人 電気技術者試験センター「技能試験の概要と注意すべきポイント」(令和8年3月)および「電気工事士技能試験 欠陥の判断基準」をもとに、当サイトが独自にまとめたものです。受験の際は最新の公表資料と試験問題の施工条件を必ず確認してください。

よくある質問

1.6mmの電線2本だけをつなぐときは、リングスリーブは何を使いますか?
リングスリーブ「小」を使い、圧着マークは「○」です。1.6mm×2本だけが「○」で、それ以外の「小」の組み合わせは圧着マーク「小」になります。
2.0mmと1.6mmが混ざるときはどう判断しますか?
2.0mm1本と1.6mm1〜2本なら「小(刻印 小)」、2.0mm1本と1.6mm3〜5本や2.0mm2本と1.6mm1〜3本なら「中(刻印 中)」です。2.0mmの本数と1.6mmの本数の両方で決まるので、接続点ごとに太さ別に数えてから表に当てはめます。
差込形コネクタはどう選べばいいですか?
差込形コネクタは電線の太さに関係なく、接続する本数で選びます。2本なら2本用、3本なら3本用、4本なら4本用です。どの接続をコネクタにするかは試験問題の施工条件で指定されます。

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