候補問題No.1の複線図|位置表示灯内蔵スイッチ(3連)
第二種電気工事士 技能試験・令和8年度(2026年度)の公表問題 No.1 を、複線図に描き起こして解説します。
問題の概要
- ジョイントボックス2か所の問題です。電源側のボックスAに引掛シーリング(角)イと、3個並んだスイッチ(イ・ロ・ハ)、ボックスBにランプレセプタクル ロと蛍光灯 ハ(施工省略)がつながります。
- 電源は EM-EEF2.0-2C(ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル)で入ります。
- スイッチ イは位置表示灯内蔵スイッチ(H)です。表示灯は器具の中に入っているので、結線は普通の片切スイッチと同じです。
施工省略:蛍光灯 ハ
複線図(当サイト作成)
白=接地側黒=非接地側赤=スイッチから負荷へ(返り線)●=ボックス内の接続点
電線の色は、回路上の役割で塗り分けています。図記号は見分けやすさを優先して一部簡略化しています(例:ランプレセプタクルは試験の図ではⓇですが、この図では丸に×で描いています)。実際に使う電線の色(ケーブルの心線色)は、試験問題の施工条件に従ってください。 公表された単線図は電気技術者試験センターのPDFで確認できます。
どのスイッチで何が点くか
- スイッチ イ(位置表示灯内蔵) → 引掛シーリング イ
- スイッチ ロ → ランプレセプタクル ロ
- スイッチ ハ → 蛍光灯 ハ(施工省略)
複線図の描き方
- 電源の白(接地側)を、引掛シーリング イの接地側極端子・ランプレセプタクル ロの受金・蛍光灯 ハへつなぐ(ボックスBへは白を1本渡す)。
- 電源の黒(非接地側)をスイッチへ1本だけ送り、スイッチ イ・ロ・ハの電源側どうしを器具の中で渡り線(黒)でつなぐ。
- スイッチ イの負荷側 → 引掛シーリング イ、スイッチ ロの負荷側 → ランプレセプタクル ロ、スイッチ ハの負荷側 → 蛍光灯 ハ、と1本ずつつなぐ。
- スイッチへの電線は4本(黒+返り線3本)になるので、2心ケーブルを2本使う。
- ボックスA〜B間は「白+返り線ロ+返り線ハ」の3本。黒はボックスBへ行かない。
ボックス内の接続とリングスリーブ
接続点ごとに、集まる電線の太さと本数から、リングスリーブの大きさ・刻印と、差込形コネクタの種類が決まります。 どのボックスでリングスリーブ・差込形コネクタを使うかは、本番の施工条件で指定されます。 選び方の早見表はリングスリーブの選び方にまとめています。
ボックスAリングスリーブなら:小(刻印○)×3、小(刻印小)×2
| 接続点 | つなぐ電線 | リングスリーブ(刻印) | 差込形コネクタ |
|---|---|---|---|
| 接地側(白) | 電源(2.0mm)、引掛シーリング イ(接地側)(1.6mm)、ボックスBへ(1.6mm) | 小(小) | 3本用 |
| 非接地側(黒) | 電源(2.0mm)、スイッチ イ・ロ・ハ(電源側)(1.6mm) | 小(小) | 2本用 |
| スイッチ イ〜引掛シーリング イ | スイッチ イ(1.6mm)、引掛シーリング イ(1.6mm) | 小(○) | 2本用 |
| スイッチ ロ〜ランプレセプタクル ロ | スイッチ ロ(1.6mm)、ボックスBへ(1.6mm) | 小(○) | 2本用 |
| スイッチ ハ〜蛍光灯 ハ | スイッチ ハ(1.6mm)、ボックスBへ(1.6mm) | 小(○) | 2本用 |
ボックスBリングスリーブなら:小(刻印○)×2、小(刻印小)×1
| 接続点 | つなぐ電線 | リングスリーブ(刻印) | 差込形コネクタ |
|---|---|---|---|
| 接地側(白) | ボックスAから(1.6mm)、ランプレセプタクル ロ(受金)(1.6mm)、蛍光灯 ハ(施工省略)(1.6mm) | 小(小) | 3本用 |
| スイッチ ロ〜ランプレセプタクル ロ | ボックスAから(1.6mm)、ランプレセプタクル ロ(中心)(1.6mm) | 小(○) | 2本用 |
| スイッチ ハ〜蛍光灯 ハ | ボックスAから(1.6mm)、蛍光灯 ハ(施工省略)(1.6mm) | 小(○) | 2本用 |
電線の本数
| 区間 | 電線の本数 |
|---|---|
| 電源 〜 ボックスA | 2本(EM-EEF2.0-2C) |
| ボックスA 〜 引掛シーリング イ | 2本 |
| ボックスA 〜 スイッチ(3個) | 4本(黒1本+返り線3本。VVF1.6-2C×2) |
| ボックスA 〜 ボックスB | 3本(白・返り線ロ・返り線ハ) |
| ボックスB 〜 ランプレセプタクル ロ | 2本 |
| ボックスB 〜 蛍光灯 ハ | 2本 |
欠陥になりやすいポイント
- スイッチと負荷の組み合わせ(イ→イ、ロ→ロ、ハ→ハ)を取り違えると誤結線で欠陥。返り線を1本ずつ追って確認する。
- 位置表示灯内蔵スイッチを特別扱いして白をつなぐ必要はない。普通のスイッチと同じく黒(電源側)と返り線の2本で結線する。
- 3個のスイッチの渡り線を忘れると、渡っていないスイッチの負荷が点かない。
- ボックスAの白・黒は2.0mmを含む接続なので刻印「小」、返り線(1.6mm×2本)は刻印「○」。
この回路を練習する
ほかの候補問題
※ 令和8年度(2026年度)の公表問題(一般財団法人 電気技術者試験センター)をもとに、当サイトが独自に複線図を作成しました。公式の図は転載していません。 寸法・電線の種類・使用する器具などの詳細は試験問題で指定されます。必ず本番の施工条件に従ってください。